2022年4月1日 / 最終更新日時 : 2022年4月1日 yoshitakakani 旅寝言 -tabinegoto- 春がさらってゆく 北海道は再び雪解けの季節を迎えました。一面の雪は日向から順に解け消え、代わりに瑞々しい地表が姿を表します。アスファルトまでもが新生したようです。雪を降らし、とかす。それは自然に組み込まれた一対のサイクル。「安心して生きていいんだよ」なんの根拠もない嬉しい知らせを、春が届けてくれました。
2021年8月9日 / 最終更新日時 : 2021年8月9日 yoshitakakani 旅寝言 -tabinegoto- 北極星をめがけて。 もうすっかり道を覚えなくなりました。ナビが教えてくれるからです。迷子になることはもうありません。ところで信仰は人生のナビ足り得るかと言えば、答えはノーです。信仰はナビのように、右、左と、人生の瞬間瞬間に指示してくれません。それはどちらかというと北極星です。少しばかり面倒ですが、ロマンはもちろん、効用もきちんとあります。
2021年6月21日 / 最終更新日時 : 2021年8月9日 yoshitakakani 旅寝言 -tabinegoto- 奇跡ではなく “理” を信じる。 私は奇跡があまり好きではありません。今回のことは特別、あの人だからできた、たまたま、偶然、運が良かった。そうした “レア” が奇跡です。言い換えると、奇跡とは “例外” です。例外は参考にならない。私の生を潤さない。信仰はそうした「神頼み」のような不安定なものではないはず。──では私たちは何を信じるのでしょうか。
2021年5月3日 / 最終更新日時 : 2021年5月3日 yoshitakakani 旅寝言 -tabinegoto- こどもの哲学を忘れるな。 「こどもの哲学を忘れるな」、僕の心にすっと入って居続けるこの言葉。不思議とネットで検索してもヒットしない。けれど僕は、とても大切なことだと直感した。「なんで?」「どうして?」こどもが繰り返すその言葉を、私たちはいつしか口にしなくなった。だが、問うことをやめてはいけない。切実な問いだけが、新しい世界を拓くのだから。
2021年4月26日 / 最終更新日時 : 2021年5月13日 yoshitakakani 旅寝言 -tabinegoto- 信仰心は、量産できない。 「信仰の喜び」がテーマの講演会。冒頭、私は述べます。「信仰の喜びを伝えることは、原理的に不可能です」 ───なぜでしょうか? 本の内容を “全て” 知って買う人はいません。事前に情報をどれだけ集めても “自分にとっての価値” を保証しません。「本を買う」それは “賭け” です。信仰も、また。
2021年4月12日 / 最終更新日時 : 2021年4月12日 yoshitakakani 旅寝言 -tabinegoto- 書を眺めるには筆を取れ。 「臨書には大きな意味がある。それは “書く” ほうが、より “見られる” ということ」 お手本を真似て文字を書く、臨書。それが「見るために書く」って、不思議ですよね。世の中には私たちが思う以上に、「ぱっと見」では分からないことが、たくさんあるのかもしれません。いくつになっても未知の世界の存在は、人の心を弾ませます。
2021年3月15日 / 最終更新日時 : 2021年3月15日 yoshitakakani 旅寝言 -tabinegoto- バイブルは更新されない。 膨大な情報に接する現代人。ハイデガーは「情報とは命令である」と言いました。私たちは情報を活用しているつもりが、情報に駆り立てられているのかもしれません。その対局にあるのが、情報ではなく “言葉” と向き合うこと、です。バイブルの持つ効用について書きました。
2021年3月1日 / 最終更新日時 : 2021年3月1日 yoshitakakani 旅寝言 -tabinegoto- 人生のBGMに耳を澄ませよう。 自分の鼓動を耳にしたことがありますか?いつもそこにあるのに、意識しないと聞こえない音。同じように自分の心の癖は自分と一体であるため、なかなか感じ取れないものです。でもそれは映画のBGMのように、私の人生に様々な彩りを与えています。夜の廊下を怖がる娘の心にはホラー音楽が鳴り響いています。私はどんなBGMと共にあるのか。